更新日: 2025年11月17日
目次
発達障害(自閉症(自閉症スペクトラム症)・アスペルガー症候群・注意欠陥多動背障害(ADHD)等)も、障害認定基準に該当していれば、原則障害年金を請求できます。
「障害厚生年金」とは、うつ病の症状で初めて病院を受診した日(初診日)に厚生年金に加入していた方に支給される年金です。 初診日に国民年金に加入していた方は、「障害基礎年金」が支給されますが、こちらには1級と2級しかないので、3級がありません。
病気やケガなどによって日常生活や仕事に支障が出ている方が受給できる年金です。申請は原則20歳から65歳未満までに行う必要があります。初診日要件、年金の納付要件や障害の程度などの受給できる条件を満たしていれば、受給することができます。
障害年金の等級は1~3級ですが、1級が一番重い障害で以下2級、3級となります。初診日(病気のために初めて病院に行った日)に加入していた制度によって年金を受給できる等級が違ってきます。
※初診日に国民年金に加入していた場合は(障害基礎年金)1級もしくは2級のみしかありません。(障害基礎年金には3級はありません。)
※初診日に厚生年金に加入していた場合(障害厚生年金)1級、2級、3級、もしくは障害手当金(障害厚生年金には3級及び障害手当金があります。)
まずは、ご自身で障害基礎年金になるのか、もしくは障害厚生年金になるのかを判断してください。
障害年金は、(1)初診日要件(2)保険料納付要件(3)障害の程度が認定基準に該当すること、3つの要件とも満たさなければ受給できません。以下で、順にご説明します。
発達障害の方で、幼少の頃や小学校の頃に目立って「集団行動ができないや」「友達と上手く接することができない」「周りになじめない」等々の症状が出現し、学校の担任の先生等から、発達支援センタ-への相談やクリニックの受診を勧められる方が多くいらっしゃいます。
受診後、発達障害の疑いがある等の検査結果や診断の結果を受け、その後、高校を卒業し社会に出るも就労が長く続かず、転職を繰り返し、最後には仕事に就けなくなり自宅に引きこもり、うつ症状を発症するような経過をたどる方も多くいらっしゃいます。
このような場合、いざ!障害年金を申請しようと思った場合でも、(それぞれの経過や総合的な判断はされますが、)多くの場合、初診日は小学校の頃に受診し発達障害と診断されたクリニックが初診日になる場合が多くあります。
このような場合、初診日のクリニックへ受診状況等証明書の記載を依頼してもカルテがすでに破棄されているやクリニックが廃院しているなど初診日を特定することが非常に難しくなってきます。
障害年金の申請時には、初診日を特定する作業から始めることになり、初診日を特定する証拠書類を探すことになります。
参考になる書類としては、診断書の写し・診療受付簿・医療情報・当時の診察券・お薬手帳・学校からの紹介状・客観的に通院したことがうかがえるような書類 等々が参考書類となります。
また、初診日頃の期間を証明する方法等もあります。
一度、過去を振り返って再度検討されることをお勧めいたします。
初診日までに一定以上の年金保険料を納めていることが2つ目の条件です。(保険料納付要件と言います。)
初診日の時に、国民年金、厚生年金、共済年金に加入していた方で、
上記(1)か(2)のいずれかを満たしていればOKです。初診日の時点で20歳未満であった方は保険料納付要件については問われません。ただし年間所得が一定以上であると、支給額に制限がかかる場合があります。
障害の程度が認定基準に該当するかどうかです。
| 障害の程度 | 障 害 の 状 態 |
|---|---|
| 1 級 | 発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が欠如しており、かつ、著しく不適応な行動がみられるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの |
| 2 級 | 発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が乏しく、かつ、不適応な行動がみられるため、日常生活への適応に当たって援助が必要なもの |
| 3 級 | 発達障害があり、社会性やコミュニケーション能力が不十分で、かつ、社会行動に問題がみられるため、労働が著しい制限を受けるもの |
発達障害は具体的な、MRI検査や血液の検査の数値結果等により判断したりすることはできないため、以下の項目により何級に該当するのか一定の判断をします。
(平成28年9月より、認定基準をより具体的に示した「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」が発表され、新たに審査の基準となっています。)
①~⑦項目について医師により、4段階に評価をします。
「日常生活能職の判定」の 4 段階評価について程度の軽 いほうから1~4の数値に置き換え、その平均点を算出する。
以下の ①~⑤のいずれかを医師により判断してもらう。
「日常生活能力の判定」の平均点と「日常能力の程度」の評価を、以下の表にあてはめて、障害等級の目安とする。
| 判定平均/程度 | (5) | (4) | (3) | (2) | (1) |
|---|---|---|---|---|---|
| 3.5以上 | 1級 | 1級又は2級 | |||
| 3.0以上3.5未満 | 1級又は2級 | 2級 | 2級 | ||
| 2.5以上3.0未満 | 2級 | 2級又は3級 | |||
| 2.0以上2.5未満 | 2級 | 2級又は3級 | 3級又は3級非該当 | ||
| 1.5以上2.0未満 | 3級 | 3級又は3級非該当 | |||
| 1.5未満 | 3級非該当 | 3級非該当 |
<<表の見方>>
<<留意事項>>
障害等級の目安は総合評価時の参考とするが、個々の等級判定は、診断書等に記載される他の要素も含めて総合的に評価されるものであり得ることを留意して用いること。
診断書の記載項目
(「日常生活能力の程度」「日常生活能力の判定」を除く)を5つの分野
に区分し、分野ごとに総合評価の際に考慮することが妥当と考えられる要素とその具体的な内容例を示したもの。
受診時に医師に自身の病状を伝えることは勿論のこと、日常生活の状況を伝えることも非常に重要になります。
「特に変わっていません」「大丈夫」「そんなに日常生活は困っていることもありません」と答えてしまう方も多くいらっしゃいます。
一度、ご家族様や支援員さんや訪問看護師さんに、受診時に同席してもらうことも効果的です。
自身では上手く伝えている、自分では日常生活はそれほど困っていないと思い、医師に特別伝えることはないと思っていても、実際は家族さんや周りの人に多くの支援を受けていることも多々あります。
では、日常生活について具体的に伝える事は以下の様な項目を伝えましょう。
以上の様な事柄をしっかり伝えることが重要になります。
自分で話すことが難しいと思う場合は、受診時に家族さんや訪問看護師さんや福祉サービスとして、地域の地域包括の支援員さんに付き添ってもらうなども検討してはいかがでしょうか。
ここまで、障害年金が申請できる要件についてご説明してきましたが、ここからは障害年金を受給するための具体的な手続きについての説明をしていきます。
「受診状況等証明書」とは、発達障害の症状で初めて病院を受診した日(初診日)を証明するための書類です。障害年金の受給資格や納付状況を確認するために、かならず初診日を証明しなければなりません。初診日に受診していた病院で作成を依頼してください。(診断書を書いてもらう病院が初診病院である場合は必要ありません。)
よくあるケ-スでは、
日常生活では、就労をしているので、発達障害では障害年金を受給できると知らなかった。
初診の病院は覚えているが、もうすでに20年以上経過している。
など、よくあるケ-スです。
病院でのカルテの保管期間は5年ですので破棄されている。また、病院が廃院になっていて受診状況等証明書がとれないことがあります。このような場合は、病院の診察券や生命保険等の給付申請時の診断書、診療報酬明細書、領収書、また第三者証明などの資料で初診日を証明できる場合があります。
意思に診断書を作成してもらいましょう。
(遡及請求ができる場合)
初診日から1年6ヶ月経過した日(障害認定日と言います。)に認定基準に該当する場合は、障害年金をさかのぼって請求できる可能性(遡及請求)があるので、診断書は、障害認定日から3か月以内の症状のものと現在の症状の2通の診断書を書いてもらいましょう。
病歴・就労状況等申立書とは、発病したときから現在までの経過を3~5年に区切って申告するための書類です。受診状況等証明書や診断書は病院や医師に記載してもらう書類ですが、この書類は請求者が作成する書類です。いままでの病歴や日常生活、就労状況について請求者が申告します。
特に、発達障害の場合は出生時から現在までの期間を病歴・就労状況等申立書に記載が必要なります。
| 受診期間の状況 | 期間内の状況 |
|---|---|
| 受診していた期間について |
|
| 受診していなかった期間について |
|
「障害年金の精度を知らなった」や「発達障害では障害年金の対象疾病と思わなかった」などの理由で、長期間経過し、初診日が証明できないことや障害年金が受給できていた期間もそのままになっている場合があります。早急に障害年金申請の手続きを開始しましょう。
発達障害は、うつ病や統合失調症といった二次障害を併発している場合が多く見受けられます。二次障害を併発している場合は、それぞれの障害について別々に審査されるのではなく、発達障害やその他の精神疾患それぞれの症状を総合的に判断したうえで等級が認定されます。精神疾患を併発している場合は医師により診断書に記載してもらう必要があります。また病歴・就労状況等申立書に併発している精神疾患についても必ず記載しましょう。
就労=不支給
というように働いているからといって必ず不支給となるわけではありません。
(もちろんそれぞれの日常生活の状況や今までの経過や病状等の総合的な判断で障害等級を審査されると思います。)
就労の状況によって影響が変わってきます。以下の様な項目が影響されると思われます。
上田障害年金相談事務所で実際に、障害年金を既に受給した方を一部ご紹介しております。
これまで、障害や病気(うつ病、統合失調、知的障害、がん、難病、脳疾患、糖尿病、手足・人工関節、呼吸器疾患など)でご本人も、ご家族も大変ご苦労をされてこられましたが、障害年金を受給してからは 大きく生活を変えておられます。
いろいろなご家族のお話の中で、もっと早く障害年金のことを知っておきたかった、こんなに悩まなくてすんだのにという声も多くお聞きしております。
もしかしたらと、お考えの方は、上田障害年金相談事務所へご相談ください。経験豊富な社労士が障害年金を受けることができるのかどうかからご相談いただけます。
年齢:20代 / 性別: / 受給等級:2級/年金額:約83万円 / 遡及額:
年齢: / 性別:男性 / 受給等級:障害基礎年金2級/年金額:81万円 / 遡及額:
年齢:20代 / 性別:女性 / 受給等級:2級/年金額:約78万円 / 遡及額:
年齢:20代 / 性別:女性 / 受給等級:2級/年金額:約78万円 / 遡及額: